一体感を高めるユニフォーム
参加者は、普段からボランティアやスポンサーとしてトラッソスに関わっている人たちだけでなく、本イベントに協賛した企業の社員や大学生、ボランティアスタッフなどの子どもの姿も。チームの一体感を高めるため、チームごとのユニフォームを用意。初めての人が苦手な子どもでも、同じユニフォームを着ていると、仲間だと認識しやすく、親近感が生まれてお互いに笑顔で会話ができるようになるという考えを反映。15チームとスタッフの16種類のユニフォームが会場を彩りました。
世代も障がいも問わない繋がり
スポーツ団体や習い事に対するコミュニケーションアプリ提供およびスポーツ団体運営の事業を行うSgrum(スグラム)は協賛企業のひとつ。大塚光一さんは、「社内で社会貢献できるものがないかと話している時に、以前このイベントに参加したことがあったことがきっかけでトラッソスさんに連絡をとったんです。コロナ禍で、リアルの場がなかなかない状況が続いていましたが、今日は世代も障がいも問わない場に集い、繋がっていくことがうれしいです」と話す。
フットボールエンターテイメント集団「球舞-CUBE-」のMarco.(マルコ)さんは、前回も参加。「昨年、『全日本知的障がい児・者サッカー競技会 にっこにこフェスタ』でパフォーマンスした流れもあって、今回はメンバーで来ました。『パフォーマンスするんでしょ?』なんて言われたりもしましたが、純粋に遊びに来た感じ。色んな楽しさがあっていいな」と振り返った。
多様性を謳うインクルーシブイベントはスポーツだけでなく、地域や教育のイベントとしても多く行われている。トラッソスの吉澤昌好コーチは、「初めてのイベントへのひとりでの参加は緊張する人も多いと思うのですが、多様性が高すぎると、知的障がいの子どもたちにとっては参加が難しくなる場合があります。でも、ゴチャタノは、トラッソスがベース。安心できるメンバーが多くいることで、交流がしやすくなっています」とトラッソスの子どもたちに多様な人が加わるメリットがあるという。
『ちゃんとやろう』がないイベント
20年前、トラッソスにボランティアで来ていたという藤巻小緒里さんは、小学生の子どもと参加。子どもたちはそれぞれチームに入り、自らはスタッフとして運営に携わった。「かつて見守っていたトラっ子たちが成人しているのを見る嬉しさや親御さんと再会する喜びもあって。子どもたちには、こういう機会で色んな人と触れ合うことで、共にできることがあり、一緒に楽しみをつくることができると感じてほしかった」と参加理由を語る。
吉澤昌好コーチは、「『ちゃんとやらなきゃ』ということがないのがゴチャタノの良さ。寝ている子がいれば、それでもいい。試合をして、一緒にパフォーマンスをしたりする中で、ちょっとずつ距離が縮まって、参加できるようになる。今日もそんな前向きな気持ちの動きが感じられました。すべては子どもたちの魅力だと思うのですが、みんなが応援したいという子どもたちがいて成り立っています」と子どもが中心のイベントだと改めて実感した。
ヒュンメルは、“Change the World Through Sport.”(スポーツを通して世界を変える)をミッションに、人権、ジェンダー、平和などの取り組みを行っています。知的障がい児・者サッカースクール「トラッソス」とは、今後もスクールのサポートやイベントを通して、多様性を広める取り組みを推進します。
トラッソスについて
認定特定非営利活動法人トラッソスは、サッカーを通して知的障がい児・者/発達障がい児・者と健常児・者が、お互いを認め合い、尊重し合えるコミュニティづくりを行っているサッカースクール。障がい者と健常者が共に成長できる社会を目指しています。
【OFFICIAL SITE】https://tracos.jp/