おりひめジャパン、「チームで戦い韓国戦勝利を!」

8月17日に開幕した女子ハンドボールアジア予選。2021年は開催地枠で出場したものの、アジア予選を勝ち抜いたのは1976年のモントリオールが最後。48年ぶりの自力出場がかかる韓国戦を前に、ハンドボール界唯一の月刊専門情報誌『スポーツイベント・ハンドボール』におりひめジャパンのここまでの戦いを振り返ってもらった。
(テキスト・写真:「スポーツイベント・ハンドボール」

8/17、女子ハンドアジア予選開幕

韓国、中国、カザフスタン、インド、日本の5ヵ国(ウズベキスタンは直前で辞退)で争われている今予選。日本の楠本繁生監督は、最終戦でぶつかる韓国との一騎打ちを念頭に、昨年12月のアジア選手権後から1つひとつのプレーの精度を上げることと、選手層の厚みを増すことに注力してきた。

そして迎えた8月18日の初戦では、インドを54-17で下して幸先よくスタートを切った。20日のカザフスタン戦、試合序盤は日本にミスが多く、また、カザフスタンの大柄な選手に押し込まれる場面が目立って苦戦したものの、前半途中からDFが落ち着きを取り戻したところから速攻で主導権を握る。後半もその流れは変わらず、GK以外のベンチ入り14選手全員が得点して50-28で快勝。2連勝を飾った。

楠本監督は、「昨年12月のアジア選手権でのカザフスタン戦では、同じように押し込まれて前半を終えて1点差だったので、今回も簡単ではないと思っていた。結果としては、今日は前半途中から速攻を出すことができて点差を広げられたし、最終的にベンチ入りの16人全員を出せて、選手のいろいろな組み合わせを試すこともできた。しかし、まだ課題も残るので、明日や最終戦に生かしていけるような準備をしていきたい」と、勝利に喜びつつも気を引き締めた。

体格で勝る相手にも連勝

さらに翌21日は中国と対戦。これまでもたびたび苦戦させられてきた相手に対しておりひめジャパンは、「大きなポストプレーヤーを警戒しながらもDFが下がりすぎないように、気持ちも強く持って守りたい」(佐々木春乃選手)と試合に臨んだ。序盤は競る展開になったが、前半途中で交代したGKの亀谷さくら選手が大活躍。試合を通して40%を超えるセーブ率で日本に流れを引き寄せた。

前半10分6-5から、徐々に速攻を中心に得点した日本は前半を17-9で折り返し、観客からの大声援も受けながら、後半も得点を積み重ねて35-18で勝利。Player of the matchに選ばれたGKの亀谷さくら選手は「応援がすごく力になった」と笑顔で試合を振り返った。

同日に行われた韓国とカザフスタンの試合の結果、3勝同士で日本と韓国が並び、たった1枚しかないパリ行きのチケットは、日本と韓国の直接対決の結果に委ねられることに。

韓国戦は序盤の攻防がカギ

宿命のライバルとの一戦のカギを握るのは、試合の序盤。ここで早々に離されることがあれば厳しくなるだけに、細かいミスをできるだけ減らし、中国戦で改善が見られたDFで、しっかりと韓国の攻撃をストップして速攻に持ち込み、先にリズムをつかみたいところ。

韓国の要注意選手はヨーロッパで活躍するライトバックの11番・柳殷僖(リュウ・ウンヒ)選手と、日本でもプレーしていた司令塔の23番・李美京(イ・ミギョン)選手。彼女らの個人技と、大型・重量級のポストプレーヤーとのコンピプレーをいかに止められるか。

GK亀谷選手・馬場敦子選手を中心に、永田美香選手、佐原奈生子選手、北原佑美選手、佐々木選手ら中央を守る選手が彼女らを抑えられるかに注目が集まる。

チームで戦う韓国戦

昨年韓国で開催されたアジア選手権では選手層がまだ薄く、攻守ともに二の矢、三の矢を打つことがなかなか難しかった日本だが、OFでは岡田彩愛選手や石川空選手、DFでは北原選手や佐原選手らが成長を見せている。楠本監督は、どんな選手の組み合わせで韓国戦に臨むのか。

前日練習を終えたキャプテンの相澤菜月選手は、「韓国は1人ひとりの技術力は高く、1対1では上回られるかもしれないからこそ、チームで戦う。48年ぶりに勝利するために、できることを最大限準備したい。得失点差で上回っているけれど、(引き分けは考えず)明日は絶対に勝ちたい」と、力強く語った。

8月23日の最終戦は15時スローオフ。マエダハウジング東区スポーツセンターで行われる日韓戦は前売りチケットが完売。ファンの注目も高まる運命の最終戦、会場に駆けつけることができないファンは、YouTubeのライブ配信で声援を。


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日本ハンドボール協会/Japan Handball Association(JHA)

日本ハンドボール協会は、1938年、日本送球協会としてハンドボールの普及を目的に設立。1952年には、国際ハンドボール連盟に加盟し世界への第一歩を踏み出すと共に、1950年代後半からは、7人制への関心の高まりを受け、女子は1957年から、男子は1963年から7人制へ1本化し、普及に弾みをつけました。1961年、1962年から男女ともに世界選手権に初参加。オリンピックも1972年ミュンヘンでの競技採用時から代表権を獲得するなどアジアでのリーダーとしてその役割を果たしてきました。2019年熊本で行われた女子世界選手権では、最終順位10位で大会を終え、2021年に行われた2020東京五輪では男女共に1勝を挙げるなど、世界の競技レベルに近づきつつあります。

【OFFICIAL SITE】https://www.handball.or.jp/index.html
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