土に還る衣料「ピエクレックス」で循環型社会を目指す!

デンマークのスポーツブランドhummel(ヒュンメル)は、サステナブルファッション社会の実現を目指す循環インフラ 『P-FACTS』の発表記者会見に参加。電気の繊維を手掛けるピエクレックスの取り組みに加わり、サステナブルな社会の実現を共に目指します。

堆肥化が可能なアパレル素材ピエクレックス

ピエクレックスは、電気の村田製作所と繊維の帝人フロンティアの合弁会社。それぞれの得意分野を生かし、トウモロコシやサトウキビなどの植物由来のポリ乳酸を原料とする新素材「PIECLEX」(ピエクレックス)を開発。繊維が動くことで微弱な電気を発生し、抗菌効果を発揮し、『“でんき(電気)のせんい(繊維)”で 世界を変える』を企業ビジョンとして活動している。

今回発表した『P-FACTS』(PIECLEX FAbrics Composting Technology Solution)は、アパレルブランドや自治体、学校など、多くの関係者と協力・共創してつくり上げる、アパレル・繊維製品の循環インフラ。ピエクレックスを使ったウェアを回収し、堆肥化。農業や林業での堆肥利用を行い、今まで不透明だった回収後の在り方を含め、真のサステナブルファッションを目指していくもの。

ピエクレックスの玉倉大次代表取締役社長は、1年間で手放される衣類の60%以上(約50万トン)が焼却や埋め立てで処分されている実情に触れ、「素材メーカーの責任としてアパレル文化の変革を目指し、多くのステークホルダーと連携・共創することで、廃棄せざるを得ないアパレル製品を資源として堆肥化する道筋を構築していく」と宣言。

「長く着用してもらえるアパレルでありながらも、その間にソックスやタオルなどアパレル雑貨類を中心に堆肥化するインフラをつくり上げていく。理想的な生分解性繊維や循環型の仕組みを長い道のりで考え、1人ひとりが自分の手で環境貢献ができ、気軽に参加できる文化をつくっていきたい」とし、消費者も含め、『P-FACTS』への賛同を呼び掛けた。

毎日身に着ける衣料の可能性

株式会社エスエスケイでヒュンメル事業部長を務める南剛は、「今シーズンからBリーグの滋賀レイクスでピエクレックスを採用したウェアを着用してもらっており、2024年以降は、各クラブのオフィシャルウェアとしてスポーツからサステナブルに貢献できるように広げていきたい。ヒュンメルでは、 “Change the World Through Sport.”(スポーツを通して世界を変える)をミッションに、平和や人権、ジェンダーの取り組みを行っている。ピエクレックスの拡大も含め、スポーツ界でSDGsをリードするブランドになっていきたい」と発表した。

ピエクレックスの堆肥化では、東京都三鷹市で自家製完熟堆肥を利用した野菜づくりを行う鴨志田農園などと連携。会見に参加した鴨志田純園主は、「世界では、ゴミの90パーセントが埋め立てられていて、生ゴミが他のゴミと混ざることでメタンが出るなど、環境負荷が高い。こういった状況を次の世代に残すべきではない。その解決していくひとつとして、今回のP-FACTSの仕組みがある。電気の繊維を堆肥化することで、世界を変えることができると思う」と語った。

その他にも、立命館守山中学校・高等学校や京都府長岡京市、滋賀県守山市がそれぞれの取り組みを発表した。ピエクレックスのアンバサダーを務めるタレントの武井壮さんは、「僕たちの暮らしが地球にどんな影響を与えていて、どれだけ圧迫していくのか、を考えていかないといけない時代。今は誰かが環境のことをやってくれているんじゃないかっていう風潮になっているように思うんですよね。毎日身につける衣料には大きな可能性がある。生み出したものを循環していけるこの『P-FACTS』の活動を世界に広げていきたいです」と締めくくった。


 

ピエクレックスについて

株式会社ピエクレックスは、村田製作所と帝人フロンティアの共同出資による合弁会社。「 “でんき(電気)のせんい(繊維)” で世界を変える」を企業ビジョンとし、高い環境保全性と従来にない性能を持つ『ピエクレックス』を、アパレルやヘルスケア、一般消費財などに応用することで、「着るだけ・使うだけ」で誰もが地球と人にやさしい未来に貢献できる世界を目指している。

【OFFICIAL SITE】https://pieclex.com/

RELATED POST